初期臨床研修について

初期研修プログラム

研修プログラム名称
鹿児島生協病院「地域医療のプロ養成」プログラム

当院は2003年に鹿児島県初の臨床研修病院となり、2018年3月までに60名の医師が当院の初期臨床研修を修了しました。2018年度も9名の研修医を受け入れています。
当院プログラムは、基幹型である鹿児島生協病院をはじめ、14の協力型臨床研修病院と23の研修協力施設から構成されています。

 

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研修理念

私たちの病院は「地理的な離島はあっても、人の生命に離島があってはならない」という合言葉のもと、これまで多くの医師の初期研修に関わり、それらの医師を離島診療所や各地域の関連病院に送り出してきました。
また、医療生活協同組合という性格上、医療生協の組合員の医療・介護・福祉の要求に応えつつ日常診療に携わり、医療を受ける主体者である患者・家族・地域住民の方々の声を大切に、親切で良い医療を目指して医療活動を行ってきました。

この研修プログラムは、厚生労働省の臨床研修目標を達成し、真に地域に求められる医師を養成することを目的としています。
内科医を志向する医師は、離島診療所の医療活動を独力で担えるような力量を持つこと、内科以外の科を志向する医師は、各地域の一次医療機関(病院)でのプライマリ・ケア診療を担える力量を獲得することを目的とします。

基本的方針

当プログラムでは、地域のプライマリ・ヘルスケアを担える医師として、基本的な能力を修得するために、最終的に以下の3つを獲得目標としています。

  • 主治医としての総合的診療能力の獲得
  • 医療チームのリーダーとしての力量獲得
  • 医師の社会的役割を自覚する視点の獲得

以上の内容を視野に入れ、専門科にこだわらない基礎的かつ総合的な力量を獲得し、その後の各科専門の研修に入った場合にも、すべての症候や疾患、または患者を取り巻く諸問題に対して適切な対応ができることを目標とします。

研修施設

内 科 総合病院鹿児島生協病院
国分生協病院、奄美中央病院、千鳥橋病院(福岡)など
救急・外科・麻酔科 総合病院鹿児島生協病院
健和会大手町病院(福岡)、千鳥橋病院、沖縄協同病院など
地域医療 協力施設である離島の病院・診療所などから選択
精神科 慈愛会谷山病院、慈愛会奄美病院、菊陽病院(熊本)
小児科 総合病院鹿児島生協病院など
産婦人科 愛育病院(鹿児島)、健和会大手町病院、千鳥橋病院、沖縄協同病院
選 択 総合病院鹿児島生協病院、鹿児島大学病院、今村総合病院など

研修カリキュラムの概要、研修期間

カリキュラムの概要と研修期間

  • 研修開始当初は、「導入期研修」の期間として病棟を中心とする総合内科研修を行います。
  • 地域医療研修(2ヶ月)は、市中診療所、離島の病院・診療所、老健施設などから選んで行います。研修内容については各研修医と相談で決めます。
  • 選択研修は、必須科目(内科・救急・精神科・地域医療)や選択必修科目(外科・小児科・麻酔科・産婦人科)の追加研修、または整形外科・眼科・泌尿器科などを適宜選択して研修します。

ローテートの基本的考え方

基本となるスケジュール

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1年目 内科 救急部門 産科 精神科
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2年目 地域医療 選択 選択 選択 選択 選択 選択 選択 選択 選択 選択

選択期間を利用したスーパーローテート研修の推奨例

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1年目 内科 救急部門 外科
456789101112123
2年目 外科 地域医療 産科 精神科 小児科 整形 内科

研修の特徴

プライマリ・ケアの推進
  • 当院は新興住宅地域の中にあり、その周辺部には農村地帯が広がっています。周辺地域は、夜間・休日に受入可能な医療機関が少ないことから、当院は二次救急だけでなく、一次救急も積極的に受け入れています。
  • 当院は生活協同組合が設立した病院です。地域住民を中心に構成される組合員からは通常疾患と救急対応を求める声が多く、地域の方々が受診しやすい診療体制をとっています。平日の一般診療のみならず、救急に備え、夜間・休日も日当直体制を整えています。
  • 午後7時から翌日午前8時30分までに受診する時間外の救急患者は1日約30名。内科、小児科、外科、整形外科の患者が多く、眼科、耳鼻咽喉科の救急患者も受診するなど多彩な症例が経験できます。日曜日や祝日の日直帯も同様です。
  • 当院の研修プログラムは、内科・救急・地域医療を重点診療領域、そして研修医の重点教育分野と考えています。初期研修の一環としてプライマリ・ケアに求められる疾患の病因・病態を学ぶと同時に、必要な手技に関しても専門医やスタッフ医の指導の下、月4回程度の当直勤務を通して、学識・技術を習得することができます。
地域医療、福祉関係機関との連携

地域医療機関との連携も積極的に進めています。地域のクリニックからは専門診療科や二次救急患者の受け入れ、CT、MRI等の検査受け入れを行い、当院からは皮膚科、放射線科、精神科など専門開業医への紹介を日常的に行っています。
また、近隣地域は特別養護老人ホームや老人保健施設などの福祉施設が多く存在しており、施設入所者から発生する急性増悪、重症患者の受け入れや当院の入院・外来患者の福祉施設への紹介等も行っています。
地域の医療・福祉施設との連携、協力の現状を知り、経験することは医療・介護・福祉の全体像とその中での医療、そして医師の役割を考えるきっかけとなり、初期研修を行う上で非常に有意義であると考えます。

病院群における病院相互の診療上の機能の連携方法
  • 研修医は協力型病院・施設で地域医療・精神科・産婦人科・選択研修等を行います。
  • 当院の研修医は入院・外来患者について上記病院・施設への紹介、コンサルタント依頼を行い、知識・技術の習得に努めます。また、必要に応じて患者に同行し、上記病院・協力施設にて実地指導を受けます。
  • 上記病院・協力施設より講師を招き、医療講演会(医局講演会)、学習会(ケースカンファレンス)を定期的に開催します。
  • 当院と上記病院・協力施設との間で研修管理委員会を設置し、研修目標、研修状況、達成度などの評価指導を行います。(研修管理委員会は年3回開催しています。)

その他

地域医療との関わり
  • 鹿児島市南部(人口約16万人、6万世帯)および周辺部(日置市、指宿市、南九州市、南さつま市)唯一の総合病院として、救急重症患者の受け入れ、開業医、近隣医療機関との診療連携を進めています。
  • 年間の紹介患者数は6,055名(2017年度)であり、救急車の受け入れ件数は2,718件(同)と鹿児島市の年間救急出動件数のおよそ1割、鹿児島市南部の救急出動件数の約4分の1を受け入れています。
  • 当院のCPC(臨床病理検討会)は、開催回数が410回を数え(2018年12月現在)、地域開業医の先生方も参加されています。また、各診療科とも鹿児島市内や県内の医療機関でつくる各種研究会などで学術発表を行っています。
  • 鹿児島大学心臓血管内科が主宰する「CCUネットワーク」に参加し、循環器疾患の救急患者を積極的に受け入れています。
  • 地域保健分野では、産業医活動にも取り組んでおり、現在18事業所と契約しています。また、健診活動も活発であり、事業所健診や自治体等の特定健診など年間10,000人を超える方々の健診を実施しています。
  • 近隣の小中学校や保育園などの嘱託医、地域の介護老人福祉施設の嘱託医などを担当しており、地域の保健センターなどが主催する健康講座で講師を務めています。
  • 在宅医療分野においては、近隣の往診クリニックと連携し、筋萎縮性側策硬化症患者の人工呼吸器管理を行っています。鹿児島大学の医学生を中心とするHMVボランティアサークルの活動も行われており、難病の在宅医療に貢献しています。
  • 当院は、鹿児島医療生活協同組合が運営する3病院・8無床診療所(うち歯科診療所1)・6訪問看護ステーション(サテライト2を含む)、4ヘルパーステーション、1訪問入浴ステーション、7デイケア、1デイサービスセンターの中心として幅広い医療活動を展開しています。
鹿児島大学医学部(附属病院)との連携について
  • 鹿児島県内唯一の医学部であり、医師の研修・派遣や研修生受け入れ、手術支援、定期的なカンファレンス開催などで協力をいただいています。
  • 2003年度より鹿児島大学医学部の協力医療機関として医学部6年生の臨床学外実習(クリニカル・クラークシップ)を受け入れています。また、医学部3・4年生を対象としたシャドウイング(地域医療機関実習)の受け入れも積極的に進めています。
  • 2012年度からは鹿児島大学病院「桜島プログラム」の協力病院に加わり、内科・救急・小児科を中心に初期研修医の受け入れています。
 

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