総合診療・家庭医療専門医

プログラム責任者 総合内科 小松 真成

プログラム責任者 総合内科

小松 真成

宮崎大学卒 / 2005年入職

私たちはVUCA(ブーカ)の時代を生きています。VUCAは、Volatility(変わりやすく)、Uncertainty(不確かな)、Complexity(複雑な)、Ambiguity(あいまいな)の頭文字をとったもので、今の世の中の特徴を表すビジネス用語です。社会の状況が描写されやすい医療の現場では、この特徴は年々強まっていることを強く実感します。
総合診療(家庭医療)は、今とこれからの時代を生き抜くスキルセットを学ぶことができます。あなた自身の在りようを柔軟に変えつつ、多様な患者さんやその周辺の状況とうまく向き合うことができるようになるでしょう。ウィズ/アフターコロナと称される時代においても、そのスキルは十分に発揮されます。
“Care more particularly for the individual patient than for the especial features of the disease” ある疾患の一部分を切り取るよりも、その患者さん自身、さらには全体をケアしましょう。ウィリアム・オスラー先生の言葉です。没後100年を過ぎてもなお、この格言の意味するところは深く、その意味合いはさらに増しています。この言葉をまさに体現するのが総合診療です。
時代は、あなたと総合診療を求めています。あなたが歩むことで道はでき、新たな時代がつくられます。私たちは鹿児島県内で初めて家庭医療専門医を輩出した実績とノウハウを活かし、継続してコンテンツの向上に努めています。過去から現在、そして未来へと、あなたの歩みをサポートします。いっしょに新しい時代を創り、新たな風景を眺めましょう_be there with you

Twiiter 鹿児島生協病院 総合診療専門研修プログラム
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総合診療・家庭医療専門研修プログラム

募集定員・研修期間

定員3名/1学年 研修期間 3年

※総合診療・家庭医連動研修の場合の研修期間は4年
※当該プログラム専攻実績 2019年度より累計2名(2023年4月1日現在)

2つのGeneralistプログラム

日本専門医機構 認定

総合診療 専門研修プログラム

日本プライマリ・ケア連合学会 認定

家庭医療 専門研修プログラム

総合診療医・家庭医療とは?

sou 01

患者を多角的に診る

sou 02

家族・生活背景まで見る

sou 03

地域全体を診る

こんな方におすすめです

  • なんとなく面白そう
  • 専門医になりたいけど、まずは総合的な力を身につけたい
  • 何になりたいかはわからないけれど、勉強したい
  • これからの時代に活躍できる医師になりたい
  • 開業したい。病院を継ぎたい
  • 他科だけど、転科を考えている
  • 出産や育児があるけれど、効率よく研修したい
  • 多様な働き方を試したい
  • 新しい自分を見つけたい

総合診療 専門研修プログラム

7つのコンピテンシー(資質・能力)を獲得する

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家庭医療 専門研修プログラム

鹿児島県内で第1号の家庭医療専門医を当院プログラムより輩出
先の総合診療プログラムよりも、さらに質を高めた世界標準のプログラム

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本学会の研修制度は、WONCA(世界家庭医機構)による国際認証を取得しています。

3つのストレングス

1st Strength

アクティブ・ラーニングと振り返り

主体的に学び続け、その学びを毎週1on1で振り返ります。さまざまな学びを促す手法を駆使したセッションを通じ、学生・職種・地域・年代を越境し、学び合います。

ツール:on Zoom、Cisco、Webex with slack

2st Strength

マイルストーンを活用したトレーニング

段階的なロードマップである「マイルストーン」を用いることで、専攻医と指導医の双方がレベルを共有し、目標指向型の研修をガイドします。

3st Strength

社会的な視点をビルトイン

健康は社会が決める。その主たる概念である「健康の社会的決定要因(SDH)」を家庭医療と融合します。健康問題の上流を思考できるように、社会的な視点を編み込んだ診療スタイルやカンファレンスを実行します。私たちにできることはまだある!

コンピテンシー(資質・能力)の例

人間中心の医療・ケア

地域住民が抱える健康問題は、生物医学的問題のみならず、患者自身の健康観や病の経験などが絡み合い、患者を取り巻く家族、地域社会、文化などのコンテクスト※が関与していることを理解し、患者と家族が豊かな人生を送れるように、家族志向でコミュニケーションを重視した診療・ケアを提供する。

※コンテクスト…患者を取り巻く背景・脈略を意味し、家族・教育・職業といった身近なものから、地域社会・文化・経済・ヘルスケアシステム・歴史など遠景にあるものまで幅広い位置づけをもつ概念

マイルストーン例

1-1.患者中心の医療

上流を見据えた医療
(社会的脆弱者への地域ケア)

 

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滝つぼの四次医療
(行き場のない人の「最後の砦」)

出典名:The Upstream Doctors: Medical Innovators Track Sickness to the Source (TED Books)

研修内訳

研修内訳
領域 期間 選択施設など
内科 12ヶ月 鹿児島生協病院または国分生協病院
小児科 3ヶ月 鹿児島生協病院
救急科 3ヶ月 鹿児島生協病院
総合診療Ⅰ
(外来・訪問診療が主)
12ヶ月 川辺生協病院・奄美中央病院・徳之島診療所のいずれか
総合診療Ⅱ
(病棟・救急診療が主)
6ヶ月 鹿児島生協病院で他科(リハビリテーション科・整形外科・眼科)研修も可

研修ローテート例

研修ローテート例生協病院 地図

セッティング ✕ テリトリー ✕ スキル

 中規模・小規模病院と離島診療所で、それぞれの病棟・外来・訪問診療と言った多様な場

 他職種・多分野にわたる連携と協働

 局面ごとに最適化する総合診療の技術と思考

これらを柔軟に掛け合わせ、反復することで、自らのものとして実装します

ポートフォリオ(経験省察研修録)

 定例の1on1ミーティング

 オンライン共有ツール(slackなど)

 複数の指導医によるチェック

 他プログラムの指導医によるサポート

 九州・沖縄ポートフォリオ e-learning(KOPe)

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連動なら4年間で2つの専門医資格を取得

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その先のキャリアパス例

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その他にこんなことも学べます

項目 内容など
ノンテクニカルスキル リーダーシップ、マネジメント、ファシリテーションなど
動機づけ面接 行動変容に向けて、あなたの面接をひと工夫
診断戦略 君も家族性地中海熱を診断してみないか?
Choosing Wisely 羽生永世7冠曰く「引き算で考える」
ちょっとした臨床研究 一定の手法で小研究を実践
臨床感染症のスゴ技 病歴だけで診断に迫る決め技を惜しみなく伝授
執筆など レジデントノートに載せちゃう?

お問合せ
総合病院鹿児島生協病院研修センター(鹿児島民医連)

TEL 099-267-1455

後期研修事務担当
福元 rinken@kaseikyohp.jp
川添  n-kawazoe@kagoshima-min.jp

「教育面」のしかけ ①

項目 内容など
定例ミーティング 日常の疑問などへ毎週ふりかえり(Reflection)
家庭医療コアレクチャー 家庭医療の概念やフレームを伝えます
さまざまな教育ツールの活用 Significant Event Analysis,Clinical Jazz,etc..
経験省察研修録(ポートフォリオ)作成支援 Dropboxなども活用した多重サポート
他プログラムの指導医による支援も可能

「教育面」のしかけ ②

項目 内容など
ネット会議システムなどの利用 特に離島などの遠隔地滞在時
院外規格への参加・発表 KOPe(九州沖縄ポートフォリオ e-Learning)、日本プライマリ・ケア連合学会関連のセミナーなどへ積極的に参加し、学びを発展
多職種連携協働型の規格 (例)「ケアカフェ」のメンバーとして立案から運営まで